先輩養親さんへの質問(2)
そして逆に、他人様が気にならないことでも、アタシは気にしてしまうこともあります。
あたしが先輩方に質問していたのは、ほぼ1つ。
「やはり面接では、"障害があっても受け入れます"と答えたのですか?」
です・・・。
いくら漫画や動画で「難易度の高い子育て」訓練しても、怖いものは怖いのさ。
当時のあたしは、「やはり障害のない子がいい」という気持ちがまだまだ払拭できないでおりました。
でもここは民間ルート。
「自分が産む場合と同じように、子供は選べない」という姿勢でないといけないらしい。
でもあたしは嘘をつくのが苦手で・・・。
「伏せる」「あえて伝えない」だけならまだしも、事実や本心と異なる発言をするのは、かなり抵抗があります。
でも先輩方の回答は、嘘のない内容で、
「面接では"もちろん受け入れます!"と答えました。でも実際は、もうそのことは考えてもしょうがないので考えないようにしていた、というのが近いかな~」
「主人も、もうそうなったらそれでも、という気持ちのようでしたし、私もそうでしたね」
でもそんななか、一人だけ、当時のあたしにとって、聞きたかった回答をしてくれる先輩男性がいました。
「さすがに寝たきりとかは無理だ、と伝えましたよ! 面接的には"どんな子でも受け入れます"と言った方がいいのはわかっているけど、さすがに寝たきりの子の世話をしたいわけじゃないから!」
お、おおっ!
同じ考えの先輩が!
しかもちゃんと面接を通過し、こうして養子を迎えられているのね!
あたしは心強くなりました。
そうだよねえ~、いくらなんでも厳し過ぎると思うもの! 自分たちの卵子と精子から出来て、十月十日お腹で育てた子でさえ、障害があると知ったら苦しい思いをするものなのに、出生の直前にマッチングされて、一度も会ったこともない養親に受け容れろというのは、さすがに厳し過ぎると思う。現実的じゃない。まだあたしはそこが納得いってないぞ! あーー、ほっとしたあ♪
でもこの姿勢が甘かったと知るのは、もう少し先のこと・・・。